2019年05月10日

ヒッチキャリアは使っても大丈夫か?

 というわけで、「なんとか原付バイクを持って旅行に行けないか」という解決策のひとつとしてヒッチキャリアでとりあえず解決したんですが、このヒッチキャリアについては、法律と安全ふたつの面での不安要素があります。

 まずひとつは、そもそもこれ合法なの?ということ。
 これについてはいろいろ議論の余地があるようなので、実はよくわかりません。
 ネット調べても、合法という人もいれば違法という人もいて、取り締まりにおいては「警察官の解釈によって違う」類のものなんでしょう。
 ま、クルマいじりの中ではこういうハナシはよくあります。

 もちろん、これによってナンバーやリアランプが隠れてしまう、なんてのは論外です。
 ナンバーについては手描きで書いたものを貼っとけばいい、なんてのもあるみたいですが、基本的にあれはたぶんNG。もともとついているナンバーが見えないとダメです。
 軽自動車の場合は封印がないので封印を外して見えるところに移動すればOKですが(ナンバー灯も移動しないとダメです)、普通車は封印があるのでけっこうな大仕事です。
 リアウインカーやテールランプも同様。キャリアや荷物で隠れてしまうのは完全にアウトですし、何より危険です。

 あと、積んだ荷物やキャリアそのものが、車幅を越えてしまう場合も問答無用でアウトです。
 意外と普通車にバイクを積むということになると、これがネックになりがちなんですが、Dテントむしの場合は車幅が1800ミリを超えるので、原付バイクくらいなら余裕があります。

 じゃあそれらをクリアしたらどうか?
 ヒッチメンバーもキャリアも運輸省によって「簡易的な取り付け」に入る「指定部品」扱いになっているようなので、これをつけたところで改造申請を出さないといけないとか、つけてるだけで違法改造になるとかいうことはない……ハズです。
 キャリアは指定部品に入っていますが、それに取り付け方法の指定はありませんからね。
 ヒッチメンバーについてようが、リアドアにボルトで止められてようが、ボルトなどによって工具で簡単に取り外しができる簡易的な取り付けであれば「指定部品」ですから。

 問題は、荷物を運搬する際、その荷物が車の全長の10パーセント以上はみ出てはいけない、というのがあるんですね。
 10パーセントって想像以上に少ないです。
 たとえば全長5380ミリのハイエース スーパーロングでも、5380ミリの10パーセントですから538ミリ。
 そんな小さいキャリアあるかあ! あったって使い物になるかあ!って話ですね。

 というわけで、この時点で「違法」とする人もいます。
 が、ヒッチメンバーにヒッチキャリアを付けた場合、そのキャリア自体が荷物を運搬するための荷台に相当するので、10パーセントを越えていても問題なし、という「解釈」もあるようです。
 リアに自転車を積んだり、スキーを積んだりするキャリアがあると思いますが、あれと同じ扱いですね。キャリアそのものを一時的に延長された車体とみなす、という感じ。
 この場合、車体とヒッチキャリアを足した長さの10%を越えて荷物を積んだ場合に違法になるが、ヒッチキャリア内で収まっていれば大丈夫、という解釈です。
 ヒッチキャリアを使う際はこの解釈で運用することになりますが、もちろんこれはある程度法律を自分で解釈したうえでの自己責任。万が一警察に止められて突っ込まれても、自分である程度理論武装していく必要があるのはもちろん、それで勝てるかどうかはわかりません(もちろんわたしに文句を云われても困ります)。

 もうひとつ、安全面での問題もあります。
 何度も書いてる通り、ナンバーやテールが隠れるのは論外です。特にウインカーやテールランプが隠れてしまうのは、夜間走行時にものすごく危険。絶対にアウトです。
 あと、荷物やキャリアが横方向にはみ出ているのもアウト。走行時にはみ出た部分がひっかかったりしたら危険なことこの上ないです。
 これはヒッチキャリア云々以前のアウト事項ですね。

 わたしのヒッチキャリアは、サントレックスのオーダーメイドで、クラスAです。
 ヒッチキャリアにはいくつかクラスがあり、静止垂直最大荷重はクラスA〜Cは75キロ。
 いちばん上のクラスEでは200キロになりますが、これはフレームにかなりがっちり固定しないとダメなやつでしょうね。
 アメ車のSUVとか、ランクルみたいなラダーフレーム車じゃないとつかないんじゃないかなあ。

 静止垂直最大荷重ってなんだ、っていうと、文字通り「静止時に真上からかかる重さの許容量」です。
 たとえば、ヒッチメンバーに棒を突っ込んで、その上に重りをのっけたとき、クラスAでは75キロまで、ってことですね。
 ただしこれは「静止時」なので、常に75キロぎりぎりまでいけるわけではないです。
 走ってれば振動で上下に振られますから、一時的に垂直荷重が増すことはいくらでもあるので、ある程度の余裕は絶対に必要。
 しかも、ヒッチキャリアはレシーバーにぴったりくっついてるわけではなくて、ちょっと離れてるわけですから、テコの原理でかかる力は増大します。
 クラスEの200キロなら多少の余裕はありますけどね。
 もちろんある程度の余裕はもって作ってあるんでしょうし、レシーバーやキャリアが折れることはないでしょうが、クルマのフレームや取り付け部のほうが負けて折れてしまうことはないとも云えません。

 もともとヒッチメンバーはトレーラーを引っ張るためのもので、タテヨコに力が逃げるので、垂直荷重だけが極端にかかることをおそらく想定してないわけです。
 じゃあバイクの運搬も小型のトレーラーを牽けばもっとも安全……なんでしょうが、車庫の問題とかいろいろあってそういうわけにもいきません。
 ちょっとした旅行に小型とはいえトレーラーを牽いていくってのもちょっとなあって感じもします。コインパーキングとかスーパーの駐車場に止めるときどうするのかって気もするし。

 じゃあ、静止時の最大荷重75キロ、というのがどれくらいなのか、という話ですが。
 まず、ヒッチキャリア自体の重さは、わたしが持っている2種類は両方とも10キロ前後です。
 特に根拠はないけど、できれば総重量50キロくらいに押さえたい。
 となると、バイクの許容重量最大でも40〜45キロ前後、ということになります。

 モトコンポは車両重量42キロ。キャリア分を足して52キロです。
 ロードパルは車体が大きいので重いように見えますが、実は44キロしかありません。これもまあ許容範囲かな。わかりませんが。
 昔のメットインじゃない時代のスクーター(パッソルとか)はだいたい重くても45キロくらいなので、このへんが限界ですかね。
 モンキーとかは車体が小さいので軽そうに見えますが、あれは実は58キロもあります。キャリア重量を足しても75キロには届きませんが、ちょっと怖い。
 しかもこれは乾燥重量なので、ガソリンやオイルが入ってるとほんとにギリギリ。
 手に入れやすい時代の車種では、実は39キロしかないチョイノリあたりが候補でしょうか。ってモトコンポより軽いぞコレ。すごいな。チョイノリを買ってきてカウルとかを剥いで軽量化するのが一番安全なんではないか。安いし。
 現行のディオとかだと80キロを超えてますし、メットイン時代のスクーターだとおおむね60キロを超えてるので、このへんはちょっと無理。スーパーカブも無理ですし、原付クラスでもオフロードバイクなんかだと80キロを超えるので、オフロードバイクを積んで気ままに林道を……なんて憧れますがちょっと難しいです。

 あと、忘れてはいけないのが、ヒッチメンバー自体は数百キロあるトレーラーを牽いても大丈夫なよう車体フレームにボルトでかなり強固に取り付けられているので、先日のわたしのように迂闊に地面にヒッチメンバーにつけたキャリアを擦ったり、はたまたバックでキャリアから輪留めに突っ込んだりすると、場合によるとフレームにダイレクトにダメージが行きます。
 今回、地面に何度かキャリアを擦ったというのを先に書きましたが、運よくか悪くかヒッチキャリアに遊びができてしまっていて、地面に擦った際に遊びの分だけ動くだけだったんですが、これがしっかり固定されていて、さらにたとえばバックで突っ込んで後ろからレシーバーを押されてしまったりすると、場合によってはフレームそのものが歪みます。
 なので、固定はしっかりしないといけませんが、固定をしっかりしたらキャリアを擦ったり突っ込んだりしないように極力注意しないといけません。
 駐車場などでは特に注意が必要です。

 ……というわけで、いまさらですが、ヒッチキャリアの運用はけっこういろんなところで微妙です。
 そのへんを把握せずにあまり気軽に使うと大きな事故になりかねない、ということは心得ておくべきだと思います。
 もちろん、キャリアにバイクを固定するのも嫌ってほどしっかりやらないと危険ですし、走ってるときにときどき紐が緩んでないか点検する、くらいの慎重さは絶対必要。
 実際今回も、走ってるときになぜか少しだけ紐が緩んでいることが1、2度あったので、ここは嫌ってくらい慎重になるべきでしょう。自分のクルマが壊れるだけならいいですが、他人を巻き込んだ事故だけは絶対にやってはいけません。
posted by TAKAMI Yui at 16:54| Comment(0) | Dテントむし