2013年06月19日

電動バイク?

 わたしはなんだかんだでEVが好きでして、過去には電動パッソルを購入して所有してましたし、日産リーフを一週間くらい借り出して普通の車と同じ使い方をしてみたこともあります。
 で、そこで出た結論としては、「やはりまだ早い」ということだったわけです。
 今のところ、EVのメリットは「静かである」ということだけで、普通の車やバイクの変わりに使うというのは、まだまだ無理があるということですね。

 それでも、車に比べれば、バイクは「押して歩ける」ぶんだけ電動向きかもしれません。
 車は電気がなくなったらほんとにただの置き物で、たとえば電気がなくなって停まってしまったら交通の邪魔になるだけですが(ついでにエアコンもヒータも使えないので、夏冬は室内も快適ではないというおまけつき)、バイクならまだ押して歩けばとりあえず移動はできます。
 それでも、電動バイクを充電できるインフラがそこまで整ってない、というか、電気自動車を充電するための充電施設で必ずしも電動バイクが充電できるというわけではないので、現状ではおそらくほとんどの電動バイクはできつつあるEV充電ポイントでは充電できません。
 つまり、電動バイクをガソリン車のように使うなら、常に充電器を持ち歩き、かつ100Vの家庭用コンセントを自由に使わせてくれる場所を探すしかないので、結局押して歩くなら家まで押して歩くしかないんですけど。

 何度も書いている通り、EV最大の欠点は「航続距離」です。もっと正確には、「航続距離が短い割に、それを補完する補給施設がない」ことでしょうか。
 燃料タンクの小さいガソリンエンジン車でも航続距離問題は発生しますが、よほどの僻地でもない限り、その航続距離内でガソリンスタンドを見つけるのはそんなに難しい作業ではありません。
 EVの場合、航続距離内で充電ポイントを探すのは、よほどの都会でも難易度が高いわけです。
 この差はかなり大きいです。

 さらに充電時間。
 たとえばガソリンタンクが3リットルしかないスーパーカブでも、どんな悪条件でも100キロくらいは一度の給油で走れます。
 が、同じ原付でも、電動パッソルは満充電で20キロしか走れません。
 しかも、ガソリンスタンドで3リットルを給油するだけなら3分もあればすみますが、パッソルをもう一度20キロ走れるまで充電するには8時間かかります。
 つまり、一発で20キロ以上移動するような使い方は、実質的にできないということですね。
 ちなみに、これは車であるリーフでも同じで、ガソリンスタンドで50リットル給油するだけなら10分ですが、リーフを200キロ走れる程度まで充電するには急速充電で1時間かかります。
 つまり、カブでもパッソルでも300キロの距離を走ることはできますが、カブなら時速30キロで10時間プラス3回の給油時間10分弱で走れる一方(もちろん理論値ですけどね)、パッソルではその10時間に加え、15回分の充電時間120時間(!)が必要になるわけです。
 最近の電動バイクは満充電までの時間が短くなってきているようですが、それでもだいたい5時間はかかるようなので、75時間。
 走ってる時間より充電してる時間のほうが長いわけですから、航続距離の範囲を超えるツーリングは実質的にできません。
 対策としては、予備バッテリを持ち歩くしかないんですが、重くて高価な予備バッテリを何本も持ったままツーリングするというのが現実的かどうかですね。

 中古バイクの検索サイト、GooBikeはこのEVバイク(っていう云い方もおかしいですが)をプッシュしており、専用のサイトを持っています。

http://ev.goobike.com/

 これだけ見るとかなり便利なように見えますねえ。
 やはり、足代わりとして割り切れば、という前提ですが。
 
 その中で、「電動バイクってどんな乗り物?」というコンテンツがありまして。

http://ev.goobike.com/entertainment/evbike/

 まあ、バッテリの製造過程が実はエコなのかどうかとかそういうのはとりあえずおいといて、この中にある「航続距離が短い」という項目。
 ここに「一度の充電で走れる距離はガソリンバイクよりも短いです。半径10〜15km程度の近距離移動にピッタリのバイクです。」とあります。
 決まった場所……たとえば駅までの通勤とか通学の足とか、近所のスーパーまでの足とか、そういう使い方であれば「こがなくてもいい自転車」としていいのかもしれません。
 が、ガソリンエンジンのバイクのように、「今日はちょっと遠出をしてみようかな」みたいなことはできません。
 そこまで割り切れるかどうかですね。
 ガソリンエンジンのバイクや車を別に持ってて、遠出のときはそっちを使うという使い方ならいいのかも。
 そういう意味では、足として割り切りやすい原付EVバイクのほうが、今のところはまだ使い勝手というか使い甲斐はあるかなという気がします。
 車はやはり、そこまで割り切れないでしょう。

 そしてそれよりなにより、「ガソリンスタンドいらず」という項目の「ガソリン単価の高騰の心配や通り道にガソリンスタンドがない方は遠回りする必要がありません。」という文章には突っ込まざるをえませんね。
 だって、ガソリンスタンドなら遠回りすれば見つかるかもしれないけど、EVは遠回りしても充電スタンドはないし、そもそも遠回りしたら距離が減って帰ってこられなくなるかもしれないんですから。

 結局、つきまとうのは「航続距離」と「エネルギがなくなったときの補給が実質できない」ことなんですよ。
 だから、残り航続距離とずっとにらめっこして、車なら充電ポイントを探さなきゃならず、へたすればその充電のために遠回りしたり高速道路に乗らなければならない(このへんは以前、日産リーフの試乗記のところに書きましたが)、バイクならそもそも行ける距離を事前に計算し、電気がなくなったらあきらめて押して帰るという割り切りが必要です。
 そんな、ずっと残りの航続距離ばかり気にして運転する車やバイクって、楽しいですか?ってことですね。

 インフラが整備されればいいんでしょうけど、ちょっとやそっとじゃ焼け石に水なんですよね。
 この20キロ程度しか走れない電動バイクをガソリンエンジンと同じ使い方をさせるには、可能なら今世の中にある自動販売機と同じくらいの距離スパンで充電ポイントが欲しいところですし、充電にかかる時間もせめて10分くらいにはしたいところです。

 ただし、ひとつ可能性があるのは、液体を使わない電池であれば横倒しにしようと大丈夫なわけですから、車のトランクに積んで旅行先でちょっと足代わりにできる原付バイクみたいなものは作りやすいかもしれません。
 これもやはり航続距離半径10キロではやや不安ではありますが、もう少しバッテリ性能が上がり、半径が30キロくらいになれば結構使い甲斐はあるのではないかなあ。
posted by TAKAMI Yui at 21:02| Comment(0) | 電気自動車
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。