2012年07月02日

ホンダ・N BOX

 あ、試乗カテゴリに入れてますけど、今回試乗はしてません。見ただけ。

 どうもいまいち売り上げ的にぱっとしなかったホンダの軽ですが、このN BOXはやたらと売れてるとのことで。
 すでにダイハツ・タントやスズキ・パレットが先行しているこのジャンルにおいて、いったいなにが違うのか?と思い、近くのホンダへ見に行ってみました。

 置いてあったのは「カスタム」というグレード。
 見るからに顔が若い人向きというか、攻撃的な顔立ちになっているのが特徴。

 まあ、これをカッコイイと思うかどうかは別にして、とりあえず中はもうむちゃくちゃ広いです。
 もちろん軽1ボックスよりは狭いはずなんですが、とにかく床が低く高さがあるので、広く感じるんですよ。
 奥行きはそんなになく、軽1ボックスのようにバイクを積んだりというような使い方はちょっと厳しそうですが、原付クラスなら余裕で積めそう。
 なにより室内高があるので、ミラー外さないでも積めそうな勢いです。

 リアシートはフィットのように座面だけ跳ね上げることもできて、ここは荷室よりもさらに一段階床が低くなっているので、さらに高さがあります。
 カタログ値によると、ここの室内高は驚きの1400ミリ。
 あたしのDのシェル部分よりも、さらにはハイエースよりも室内の高さがあるんですよ、コレ。
 はっきり云ってちょっと驚きますよ、コレは。
 もちろん、タントやパレットではこの高さはありません。
 バイクもそうですが、高さがあるものを積むにはこのうえなく便利そうです。
 リアシート自体も普通に座ってみるとかなり余裕があって、膝が窮屈さを感じることはまったくありません。
 フィットと同じ形式なんで、リアシート自体は前後スライドなどの機能はないんですが、なくても充分なくらい。
 リアシートを使っても、荷室部分には普通の軽自動車並みの荷室スペースが残ってるのも凄いところです。4人で旅行へ行っても荷物の置き場には困りません。

 運転席は逆に普通。
 いわゆるベンチシート仕様なんで、どうしてもサポート性が悪くなりますが、そういうクルマじゃないからいいのかな。
 ただし、サイドの補助ミラーやリアのアンダーミラーとかが室内にあって、このミラーが結構ちゃんと死角をカバーしてくれたり、デザインと死角の消去をうまいこと折り合わせているなあという感じはします。
 この手のクルマはとかく死角が多くなりがちですが、それをできる限り消そうというのは、最後発でダイハツとスズキを研究したからこそなのかも。
 クルマ自体は他メーカの後追いという点においてホンダらしくないのかもしれませんが、造り自体はホンダらしいきめ細かさはあります。

 あとはこの重い車体を走らせてどうかですかね。
 こういうクルマで、さらに荷物やら人を乗せて走るんであれば、やはりターボは欲しいところです。
 しかしこの「カスタム」、さすがにあたしみたいなおっさんが乗るにはちょっと厳しい。
 いくらなんでも若向きすぎて、なんだかちょっと気恥ずかしいです。
 でも、ターボ付きのモデルはこの「カスタム」でしか選べないという……。
 ノーマルモデルでターボ付きが欲しいって人はいないのかなあ。

 「カスタム」ではオプションで青色LEDを室内にも室外にもふんだんに用いた仕様も選べるらしく、ここまでくるともう完全に若い人以外は手を出しづらいですね。
 デイライトとかならともかく、「グランドイルミネーション」という、地面を青く照らしてクルマを浮かび上がらせて見せるという「アンダーネオン」みたいなのもあったりしますからね。
 時代は変わったなあと思うのは、たとえば免許とってすぐの人とかそういう若い人が、こういうファミリーカー的なクルマのターゲットになる時代なんだなあ、ということでしょうか。
 いまさらではあるんですけどね。

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 なんにせよ、そこまでいろいろ乗せるとさすがに値段も高く、標準モデルの一番安いもので124万円、カスタムでは150万円、ターボがつくと166万円前後になります。
 コンパクトカーより断然高いんですよね。昨日書いたカローラより高いんですから。
 その後のランニングコストは、特に税金面では大幅に安くはなりますし、リセールバリューもコンパクトカーより圧倒的に価値の残価率が高いんですが、それでもトータルコストでは価格的なメリットはあまりないかもしれません。
 ここまでくると、趣味車ではなくても「これじゃなきゃダメだ!」って人向けのクルマなのかもしれないですね。

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posted by TAKAMI Yui at 01:57| Comment(0) | 試乗

2012年07月01日

トヨタ・カローラアクシオ

 以前は「クルマの名前といえば?」で挙がってきた代表格であろうカローラも、いまではすっかり落ち着いてしまいました。
 ハイブリッドでなければクルマにあらず、みたいな風潮のせいか、プリウスやアクアに押され気味。
 あるいは「クルマといえばセダン」の時代が終わり、ニーズが多様化したことですっかり影が薄くなって……しまった割には、ちゃんと販売ランキングの上位には顔を出しているのがこのカローラというクルマ。
 考えてみれば、けっこう不思議なクルマです、コレ。
 ハイブリッドでもなくフィットでもなく、安定して「カローラが欲しい」という人がたくさんいるってコトですからね。
 たぶん主にご年配の方なんでしょうけども。

 というわけで、さっそく乗ってきました。
 試乗車は1.3リッタのGエディションという豪華仕様。
 1.5リッタはようやく最近になって生産が開始されたとのことで、いまはまだ1.3が主力っぽいです。
 エンジン形式は1NZだったんで、ヴィッツと同じものだと思われます。

 外装は、以前のものに比べるとちょっとアグレッシブな印象。
 最近のトヨタデザインの踏襲ですね。なんとなくヴィッツにも似てます。
 このフロント周りのデザインのせいか、わりとボディがしまって見えるので、ダウンサイジングした車体がより際立って見える感じがします。
 反面、リア周りはすごく落ち着いてて、ほんとに無個性。
 前のカローラとあんまり変わってないようにも見えるし、ベルタとかあのへんのセダンにも見えるという。

 内装はまあ、可もなく不可もなく。
 一見豪華に見えるけど、よく見ると実はそうでもない的な感じ。
 なんかインパネが布張りになってるのも微妙なところなんですけど、その貼ってある布が茶色っぽい、昔のカローラのシート地みたいな色で、このへんもちょっと高齢者を意識してる感じはあるかなあ。
 シート地もどっちかといえば渋い感じで、決して若向けではないです。
 ただ使い勝手は抜群で、物入れはあっちこっちにあるわスイッチは少ないわ、「誰でも操作できる」フレンドリさは好感が持てるかな。
 あと、グラスエリアが広くなったせいか、死角がすごく少ないんですよコレ。
 プリウスとかだと「ホントに後ろ見せる気あんのか!?」ってな視界だったりしますからね。
 このへんはカローラの「誰にでも運転しやすく」って思想が見え隠れしていてすごくいいです。

 上級グレードだったんで、エンジンはプッシュスタート。
 いざ走らせてみると、初見の印象どおり、すごく運転しやすいんですよ。
 四隅もはっきり認識できるし、とにかく視界が広いので。
 サスもいまどきのクルマとしてはちょっとやわらかいくらいで(といっても昔のクラウンとかみたいに、ぶわんぶわん跳ねる感じではもちろんないです)、段差ではスパンといなしつつも、硬さを感じることはありませんでした。
 ここは日本ローカルモデルになり、欧州や北米を意識しなくなってよくなった強みかも。
 海外のスピードレンジが高い地域を意識すると、どうしても硬めのサスセッティングになりますからね。

 そして乗る前に一番気になったCVT。
 これもだいぶ自然になっている気がします。少なくともヴィッツのそれよりはぜんぜんいい。
 アクセルの感覚に回転数が追いついてくるので、もちろんMTほどではないにせよ、ちゃんと加速感があります。
 ヴィッツで感じたような、踏んでもやや遅れてパワーが出てくるようなもどかしさはあまりありません。
 これならCVTでもそんなにネガはないんじゃないかなあ。
 そのせいか、動力性能にもこれといった不満はありません。1.3でも充分です。
 楽しいかと云われたらぜんぜん楽しくもないし、わくわくもしないんですけど、そういうクルマではないですしね。
 でも、いままで乗ったトヨタCVT車の中ではいちばん出来はよかったです。

 トランクがトランクスルーじゃない(1.5リッタの最上級グレードのみトランクスルー付き)とかいろいろ細かいことはありますけど、いかにも80点というか、すべてにおいてオールマイティに100パーセント満足ではないけど不満がないというクルマです。ほんとに空気とか水みたいに、普段それがあることを気にすることなく使えるというか。
 だからこそ「カローラ」という名前が大衆車の代名詞になってしまっていて、いまや販売戦略上、カローラと云う名前が最大の売りであると同時に最大のネックになってしまっているという、やっぱり非常に不思議なクルマです。
 でも、クルマ好きがあえて買うクルマでは決してないよなあ。
 印象に残るかっていうと、やっぱり残らないもの。
 でもそれでいいんですよ。この手のクルマは。

 で、買うとすると、必要充分な装備がついた1.3 Xグレードが137万円とかなんですけど、注目すべきはひとつ上、1.5のXグレードのMT車が135万円で買えるんですよ。
 1.3と1.5では年間の自動車税は変わらないし、1.5のほうは燃費がよくなるので、これはMTでもいい、という人がアシ代わりに使うならこの1.5 MTは買い得感高いんではないかなあ。
 ちなみに1.5 XのCVTは142万円なんで、これなら1.3 Xでもいい気がします。
 ただ、どちらにしてもカタログ上の燃費はMTよりもCVTのほうがよくなってます。実際はあんまり変わらないと思いますが。

 いま、ファミリーカーはほとんどハイブリッドになってきていて、こういうコンベンショナルなガソリンエンジン車はディーラにとっても売りにくいらしいんですけど、たとえばこのカローラとアクアを比べても、それで元を取るってのは相当走らなきゃいけないわけで。
 さらには、ハイブリッド車は大きなバッテリを大量に積んでるわけで、いつかはそれを交換しなければなりません。もちろんそこに今までと同じ、ガソリンエンジン車と同じメンテナンス費用もかかります。
 つまりまあ、「コストを抑えてアシ代わりに乗るクルマ」を選ぶなら、いまのところはまだこういうガソリン車のほうが有利ではあるんですけどね。
 そのへんはイメージの問題があるのでなかなか難しくはあるんですけど。
 
 そういう意味ではこのカローラ、非常によくできてます。
 装備とかで誤魔化せない分、ものすごく理詰めで、真面目に作られてる気はするんですよ。ある意味ですごくトヨタっぽい仕事というか。
 ダウンサイジングの影響もほとんどなく、後部座席も広いですしね。足を組んで座れる余裕があります。
 ただやっぱり、買う人ってなると、「クルマに興味があまりないご年配の方」になっちゃうんだろうなあ。
 もうカローラを若向けにするってのは無理でしょうから、そういう人に向けて売っていく市場を頼っていくしかないんでしょうかね。
 なかなかどうして、このカローラには自動車業界が抱えるジレンマが詰まってるような気がします。
posted by TAKAMI Yui at 17:59| Comment(0) | 試乗

2012年04月23日

トヨタ・アクア

 以前からちょっと気になっていたアクア。
 先日のオイル交換の合間に乗らせてもらいました。

 試乗車は真ん中の「S」グレード。
 ナビ以外、いちおう一通りの快適装備はついています。
 いちばん下のグレードだとリアのウインドウが手動になったりと、地味なコストダウンがはかられていますが、これはいちおう電動だし、キーもスマートエントリです。
 そのかわり値段は200万円を超えますので、結構いい値段ですね。

 プッシュボタンでエンジンオン。
 最初はエンジンがかからず、電気モータだけがオンになったスタンバイ状態になります。
 当然、この状態ではエンジン音はしません。

 操作系はプリウスやSAIみたいな「どう動かしていいのかわかんねえ!」というヤツではなく、普通のゲート式のものです。
 まあ、いいですよね、このほうが。
 ついでにサイドブレーキも普通のレバー式です。
 ミニバンやワゴンでもあるまいし、センター部分のパーツをなくしたからといってどうこうというようなサイズのクルマじゃないんですから、いいんですコレで。

 アクセルを踏んでいくと、メータ内インジケータの「EV」マークが消え、エンジンがかかった状態になります。
 が、いわゆるアイドリングストップのような、いちいちセルモータがまわるようなうっとおしさは一切なく、切り替えは自然。「あ、今切り替わったな」というのは、メータ内を見ていないとわかりません。

 操作感覚は、プリウスよりはいいんではないかなあ。
 プリウスでは不自然だったCVTの感覚がかなりまともになっているような気がします。
 トヨタのCVTは「踏み量にエンジン回転数と実際の加速が比例してない」感覚があって、それはヴィッツもプリウスも、あるいはアルファードでも変わらなかったんですけど、コレはそれほど違和感はありません。
 プリウスよりも軽量な重量と、かつモータのアシストが効いてるのかな。
 もちろんまったくないわけではなく、特に中間加速ではちょっとミスマッチなところもあります。
 この違和感は、とくに普段MT車に乗ってる人だとすぐに気づくと思います。

 足回りはどちらかというと固めかな、くらい。
 ゴツゴツするほどではなく、まあ、最近の乗用車だとこんなもんよね、程度です。
 ステアリングの感覚も、プリウスのちょっと曖昧な感じよりはしっかりしてますかね。

 プリウスと同じく、ノーマルモードと「ECO」モードがあり、ボタンで切り替えることができます。
 ただ、この「ECO」モード、あまりにかったるくて町中でも使い物になりません。
 結局アクセルの踏みしろが大きくなるんで、燃費で云うとあんまり変わんないんではないかな、コレ。

 違和感があるのはブレーキです。
 コレはプリウスでもそうだったんですが、回生ブレーキの影響か、ブレーキの感覚は普通の乗用車とまったく違います。
 普通の乗用車感覚で踏むとあまり効かず、もうちょっと力を入れてやると、一気にガツンと効く感じ。トラックやバスのエアブレーキの弱いやつみたいなもんです。
 なので、普通の感覚で減速しようとしてブレーキを踏み、思ったより減速せず、アレ?と思って踏みこむと一気に効いて、いわゆる「カックンブレーキ」になります。
 トヨタのハイブリッドでは避けられないのかもしれませんが、プリウスから多少改善されてるのかな?と思ったら、ほとんど変わりませんでした。

 その他の使い勝手は、普通の乗用車と変わらず。
 後部座席も、普通のセダンとかに比べるとやはり天井は低いですが、窮屈さを感じるほどではないです。

 結論としては、「普通に使える燃費のいいクルマ」です。
 プリウスだとどうしても「ハイブリッドカーに乗るんだ!」って身構える感じがどうしてもでてきて、燃費計とにらめっこしつつちょっとでもラフなアクセル操作をしないようにしたり(時にはラフなアクセル操作が必要な時にも)してしまいますし、どうしても普通のクルマとは違う違和感がどこかにありますが、そういう違和感はプリウスに比べればかなり軽減されているのではないかな、と思います。
 ハイブリッドだからトクベツなクルマ、という感じを極力消してきた、って感じですかね。
 ただ、それでもないわけではなく、特にブレーキ回りはどうにもこうにも。

 あとはまあ、値段ですよね。
 標準的な装備をつけようとすると200万円を超えてしまうという値段は、やはりちょっと割高です。
 「値段で燃料代のモトをとろう」なんてことを思っても、この値段になるとちょっと躊躇するところはあるのかなあ。
 このクラスのハイブリッド車には、フィットハイブリッドという強敵がいて、これのほうが値段も安く、フィット譲りの使い勝手のよさもあるわけなんで。
 いやまあ、そもそも元のフィットの燃費がかなりいいので、わざわざハイブリッドにする価値がどれだけあるのか?というところまでいくと、このクラスにはハイブリッドなんか要らず、結局はコンベンショナルなフィットか、トヨタならヴィッツでいいんでは、みたいなこともあったりはしますね(現行ヴィッツの出来にはとりあえず目をつぶるとして)。

 まあ、「燃料代で元をとるつもりはないけどハイブリッドは欲しい。プリウスは大きすぎる」って人向け、なんですかね。
posted by TAKAMI Yui at 14:37| Comment(0) | 試乗

2012年04月09日

スバル BRZ&トヨタ 86

 まとめて試乗してきました。
 なんだかんだで、やっぱり気になるんですよねえ、コレ。

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 最初に行ったのはスバル。
 正直なことを云えば、雑誌で見てもデザインなんかはいまひとつピンとこなかったんですけど、実際に見てみると結構カッコイイです。
 いわゆるスーパーカーの「ワイド&ロー」ではなく、「コンパクト&ロー」っていう、ジャパニーズ・スポーツカーの伝統的なデザインかな、と。
 そういう意味では、嫌な云い方をすれば、写真栄えしないデザインなのかも。

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 いざ座ってみると……シートポジション、むちゃくちゃ低いです。
 スーパーカーなみ、とまでは云わないまでも、「こんなに低くていいの!?」という、コレもまた昔のスポーツカーを知ってる人だと、「ああ、昔の改造車ってこんなんだったよなあ!」という懐かしさが沸いてくるような、そんな感じ。
 バケットシートの按配もかなりいいです。ホールドもしっかりしてるけど、座面も広いんで、ある程度長距離でも大丈夫そう。
 コレなら普通のスポーツ走行なら、レカロとかに交換しないでも大丈夫かな。
 ただ、座面の低さに対してインパネがかなり立ってるので、ステアリングポジションはほぼ直角みたいな感じになります。
 屋根も低いんですが、シートポジションが低いおかげで狭い感じはしません……が、もしかしたら体が大きい人だとちょっと天井がきつく感じるのかな。わたしはちっちゃいんでぜんぜん大丈夫でしたが。
 インパネのデザインも悪くないです。あれこれついてる感じじゃなくて、どちらかといえばシンプル路線なんですが、スポーツカーなんだからコレでいいんですな。
 ボタンがいっぱいついててあれもこれもできます、っていうんじゃないほうがそれっぽい気がします。

 トランクルームも必要十分な大きさ。決して広くはないんですが、シートバックを倒すとフロアがフラットになるのはちょっと驚いた。
 これならたぶんリアシート倒して仮眠とかも取れるんじゃないかな。
 E46でもこんな感じで寝てたけど、こっちのほうが寝やすいと思います。

 BRZの試乗車は「R」グレードのAT(6速)で、つまり中間グレードなんですが、ついてるものはコレでも十分。
 Rグレードだとキーがプッシュスタートではない普通のものになるのがちょっとイマドキっぽくない感じはしますが、まあ別に困るようなことではありません。

 エンジンをかけると、アイドリングは結構静かなんですよね。
 そんなにやかましいほどではありません。
 車高は低いものの、段差で気を使う必要もなし。

 広い道に出て、アクセルを踏むと……結構なトルクがあります。
 軽量ボディも利いてるのか、アクセルオンと同時に、ぐわっとクルマが前に飛び出していく感じですかね。
 エンジン音もそれに比例して勇ましくなり、さっきまでのアイドリング時がウソのような気持ちのいい音が車内に聴こえてきます。
 2リッタの直4NAとして考えれば、ここまでパワー感があるのはなかなかのものなんではないかな。
 数値的にはたいしたスペックではないんでしょうけど、「スポーツ走行を楽しむ」向きには十分すぎるほどですかね。

 ボディがコンパクトで、幅以外は5ナンバサイズに収まっていることもあり、クルマの車体感覚も慣れちゃえば非常に取り回しやすいです。
 慣れちゃえば、と書いたのは、シートポジションが低く、普通のクルマと比べて見える範囲が違ってくるので、その範囲に慣れれば、というハナシ。
 普段から低シートポジションのクルマに乗ってる方なら、取り回ししやすさというのは実感できる大きさです。

 試乗車は上にも書いたとおりATだったんですが、コレにはパドルシフト付きの変速モードがついてきます。
 コンベンショナルなトルコンATなので、特記するほど変速が速いとかいうことではないんですが、まあ、遊ぶんならコレも遊べるかな。
 ただ、やっぱりこの低速のパンチが効くエンジンなら、基本的にはMTのほうが面白いとは思います。

 足回りはかなり硬めで、コレもちょっと前のサスを固めたスポーツカーよりちょっとやわらかいかな?くらいの硬さ。普通の乗用車なんかと比べるとかなりハードです。
 E46のMスポーツとだいたい同等くらいなんじゃないかな?
 やんちゃに走り回るんなら、コレくらいでもいいかな。後部座席はどうせ人がまともに乗れるような広さではないんで、運転手が楽しければいい、って感じのクルマです。

 走らせて面白いか?というと……面白いんですよ、コレが。
 NAらしく踏んだら踏んだだけパワーが出てくるうえ、必要にして十分なパワーはあるので、普通に走らせててもわくわくする感じは確かにあるんですよね。なんていうか、挙動とかパワーの出方が嘘くさくないんです。
 GTカー的な使い方も、スポーツカー的な使い方もできそう。
 夜の首都高環状線とかで走らせたら面白いんじゃないかな。
 でもやっぱりコレはMTで乗りたい感じのクルマではあるかなあ。ATでもCVTみたいなかったるさはないんですけど、MTのほうが魅力は引き出しやすい気がする。

 次にトヨタ。
 基本的には同じクルマでデザインが違うだけ……かと思ったら、86のほうがサスが若干やわらかめにセッティングされてるそうで。
 試乗車はGTリミテッドという最上級グレードで、ここもミッションはAT。
 この手のクルマだったら試乗車はMTでもいいような気はするけど、マスで考えるとやっぱりATになるのかな。

 で、乗ってみた……んですが、サスの違いは街乗り程度ではほぼわかりません。
 高速で攻め込むと多少の違いはあるかもしれませんが、街中だけでは段差なんかの上を走ったとき、確かにBRZよりも多少やわらかいかなどうかなあ、って程度。
 基本的に性能云々ではなく、デザインの好みとかで決めてしまってぜんぜん問題ない程度の違いかなと思います。
 個人的な趣味で云うと、若干BRZのほうが好きかな。
 フロントのデザインがBRZのほうがスマートなのと、サイド部分が「86」エンブレムよりもインテーク風になってるほうが好み。
 あと、「86」って名前がどうも安直すぎて好きじゃないんですよね、なんか。
 まあ、逆に云えばその程度の違いです。あとは欲しい装備がついてて安いものを選ぶ、くらいの感じでいいかなと。

 値段についても見積もりを出してもらったんですが、いろいろと同じグレード設定で「こっちにはこれがついてるけど、こっちにはこれがついてない」みたいなのがあるので一概には云いづらいところはあるんですが、同じような装備を付けて中間グレードを買おうとすると、BRZのほうが若干安い感じでした。
 どちらも値引きはゼロの状態で、買うって決めてもこの人気だとせいぜい端数カットとかそんなんじゃないですかね。

 ただ、いちおう値段の比較のために中間グレードで見積もりをとったものの、本気で気になるのはBRZの一番下RAグレードで、個人的にはもし買うならコレかなって気もします。
 いや、正確には最初から気になってはいたものの、実際のところどうなんだろうなあと思っていたワケですが、ああ、コレなら大丈夫だ、という思いに至りました。
 86にも同じ趣旨のRCというグレードがありますが、こちらはエアコンがオプションでも付けられないんですよね。さすがにエアコンないのはしんどいです。
 BRZならRAグレードにもマニュアルエアコンがオプションで付けられまして、エアコンをつけると素の値段2,319,975円。その上のRグレードの標準仕様が2,665,950円ですから、エアコンしか要らん! ホイールだのスピーカだのなんかどうせ替える!っていうんなら35万円安いコレは買い得感があります。HIDまで付いてこの値段です。
 ほかのグレードと比べて、走りはもちろんその他安全装備とかも差がないので、このグレードは結構買い得な気がします。BRZならバンパも着色タイプですし、ホイールさえ変えちゃえばグレードの差なんてぱっと見わかりませんし、こういう競技用の素うどんみたいなグレードって逆にさらっと乗るとかっこいいんじゃないかな、というような。

 ちなみに、86はRCグレードが1,990,000円と若干割安ではあるものの、エアコンがオプションでも付けられないことと、未着色のバンパはともかく内装まではぐられてたりしてなかなか一般用途では使いづらいです。
 バンパがウレタンタイプなのは、コレはコレでそのままでもなかなかカッコイイと思うんですが、ダッシュボード部分のパーツまではぐってあるのはわからんなあ。追加メータとかを入れてくれってことなのかな。
 いずれにしても、86の最廉価グレードは、ほんとにレース仕様かカスタマイズベースですね。BRZのほうならRAグレードでもエアコンだけで普段使いできると思います。

 で、現状、86は標準のGグレードなら6月納車、それ以外のグレードだと9月納車なんですが、BRZは今注文しても来年1月納車(!)。
 なかなかすごいですね。

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 で、コレ、欲しいか?というと……BRZのRAグレードは、結構真剣に欲しいかも。
 いやね、ホントに純粋に運転してて楽しいんですよ、このクルマ。
 運転感覚がすごく素直で、それでいて踏むと楽しい、走らせると楽しい演出もされてるんで、また乗りたい!って気分になる。
 ただ、豪華な旦那仕様にするってよりも、ほんとにシンプルでいいから、っていうのなら、やっぱりRAグレードなんですよね。
 そのままツルシで中古ナビ/オーディオだけ入れて、さらっと(鉄ホイールのまま)乗ってもいいし、逆にオーディオ入れてちゃんとしたスピーカ入れて、アメリカのスポコンみたいにオーディオチューンしてみるなんてのもいいかも。

 中間グレードの「R」(86の場合は「G」)にHIDなんかを付けていくと、諸費用込みで300万円近くになるのでちょっと手が出しづらい気もしますが、いっそ割り切ってRAグレード+エアコンでいくんであれば、これはもうバーゲン価格なんじゃないかな。
 プリウスみたいにいきなり最廉価グレードが値上げしてもおかしくない内容だと思います。

 でもなんか面白いなあと思ったのは。
 スバルはあちこちの店舗で普通に試乗車が置いてあるのに対し、トヨタは選ばれた店舗でしか試乗車を置かない(らしい)という、このへんが「スポーツカー」というものに対してのメーカ的な考え方の違いなのかも。
 スバルだと、「スポーツカー? ああ、普通にありますけど?」みたいな感じなのに対して、トヨタは「満を持してスポーツカー! 特別なクルマだぜ!」っていう接し方の違い、みたいなものですかね。
 このへん、姿勢が出ててなかなか面白いなと思います。

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posted by TAKAMI Yui at 02:53| Comment(0) | 試乗

2012年01月30日

ランボルギーニ ガヤルド LP550-2

 今回の試乗はある意味特別編というか。
 わけあって写真はないです。っていうか興奮しすぎて撮り忘れた。

 ランボルギーニ・ガヤルド LP550-2。
 V10の5200cc、550馬力のMR駆動。
 男の子なら誰もが憧れる、スポーツカーではない、純然たる「スーパーカー」です。
 コレに乗せてもらえたのは本当に運がよかったというか。
 しかも、あたしみたいなのが助手席じゃなくて自分でハンドルを握れる機会なんて、一生で一度あるかどうかでしょう。
 なんせお値段、2400万円。
 軽自動車が24台買えます。っていうか、たぶん諸費用だけで軽自動車1台分くらいになるでしょう。
 アウディR8の姉妹車で……みたいな薀蓄も、今回はどうでもいいです。

 結論から云うと、まさにスーパーカーでした。以上。
 ……って感じです。
 日本語にそのまま訳せば「クルマを超えたもの」ですが、まさにソレ。ソレ以外のなにものでもありません。

 デザインは……もう、問答無用にカッコイイです。
 平たくワイドなフォルムは、まさに昔からあるスーパーカーのそれ。
 両端に追いやられたライトもワイドさを強調していて、前から見ても、横から見ても、後ろから見てもスーパーカー。
 
 横幅は1900ミリあってかなりワイドですが、タテはそんなにないので、横から見るとかなりコンパクトに見えます。
 同じランボルギーニのカウンタックやムルシエラゴみたいなガルウイングドアだったりするわけでもありませんから、スーパーカー的な儀式はありません。
 が、ドアを開けて乗り込むと、もうそこはスーパーカー。
 まず、シートポジションがむちゃくちゃ低い。
 ほとんど地面に座ってるような感じで、乗るときには相当気を使って乗る必要があります。とくにスカートの女性は大変そう。
 で、座ると、振り返っても後ろは見えません。
 いちおう小窓がありますが、その後ろにはどーんとエンジンが鎮座しているのと、シートポジションが低いんでほとんど空しか見えないんですね。
 ただ、ルームミラー越しに後ろを見ることはできますので、いわゆる「ぜんぜん見えねえよ!」状態ではないです。
 見づらいのは確かですけどね。

 乗ったのは2ペダルMT車、いわゆる「Eギア」というAT車でしたが、イマドキではランボルギーニでもほとんど2ペダルなんだそうです。
 そんなんで物足りなくないのかなあとも思ったんですが、コレはどうしてそうなのか後で嫌というほどわかることになります。

 ATといっても、普通のクルマみたいにレバーがコンソールにあるわけではありません。
 発進時は、エンジンキーをオンにして、ハンドル根元から生えてるパドルで1速に入れ、サイドブレーキをおろしてアクセルを踏むだけ。
 MTと同じなので、Pレンジはありませんし、クリープもありません。
 ちなみに、ニュートラルはアップとダウンの両パドルを引き、リバースはハンドル左側の「R」ボタンを押します。
 停止時もPレンジがないので、ニュートラルにしてサイドを引きます。
 MT車と同じですね。

 最初は助手席での同乗だったのですが、これだけでもう大興奮。
 エンジン音がモロに入ってくるのですが、その音がもうスポーツカーではなく、レーシングカーのソレです。
 なんだろう、音で云うなら、甲高い「ファーン」っていう感じ。よくF1中継とかで聞こえてくるアレ。
 ただ、4000回転までは静か(っていっても、普通のクルマからすれば十分に音は大きいです)なんですが、4000回転を超えるとこのレーシングカーサウンドが座席の後ろから聞こえてきます。
 これはね、興奮するよ、ホントに。
 途中、運転していた方が思いっきり加速したんですが、パワーと有り余るトルクがハンパじゃない。
 コレはもうなんていうんだろ、シートに押し付けられる感じというか、体の中の血液がその場に残されて行くような感じというか。
 息が詰まる加速、なんてことを云いますが、アレは本当なんですね。ホントに息が詰まる。
 んでもう、笑うしかない。
 クルマでこんなのを味わったのははじめてです。
 こんなんたぶん、自分を制御できないと即大事故で死ぬか、あるいは免許の点数がなくなるかどっちかでしょう。
 最高速度は340キロ(以上)だそうですが、200キロくらいまでなら、ちょっとした直線で普通に出せると思います。

 で、いざ、自分で乗ってみます。
 運転席から見ると見た目よりもコンパクトで、車幅がまったくわかんねえ!ってほどのことはありません。
 ボディは全体的に張り出しているので、あまりに狭いところへ行くと大変でしょうけど、まあ、クラウンクラスが入っていける道路なら普通に走れるんじゃないかな、くらいの感じですかね。
 ただし、死角はむちゃくちゃ多いです。そのへんはやっぱりスーパーカー。
 シートが低いおかげで、前も決して見やすいわけではありませんしね。

 まず感じるのは、アクセルもブレーキも、そしてハンドルもむちゃくちゃ重い、ってコト。
 特にブレーキは、普通のクルマの感覚では踏めません。普通の感覚よりもうひとふんばりして、はじめて効きはじめる感じ。
 アクセルも、上に書いたようにクリープがないので、出だしはゆっくりそろそろと走り出す必要があるんですが、これまた重いので、むちゃくちゃ神経を使います。
 走り出しちゃえばアクセルやハンドルの感覚は気にならなくなるんですけどね。
 MTになるとここにさらに重いクラッチが入り、半クラッチなんかそんなに使って走れないでしょうから、これをMTで運転するというのは、相当に運転が上手くないと……というところでしょう。
 正直、発進できる自信ないです。いや、ぜんぜんできないことはないでしょうけど、たとえば街乗りしてて信号で5回捕まったら間違いなく2、3度エンストすると思います。
 こんな短時間の試乗で、街中でMT車のハンドルを任されたら、その場で「すみません、やっぱりいいです」ってまた助手席に戻りたくなるんじゃないかな。

 いざ走らせてみる……と、あら不思議、コレがすごく普通。普通っていうと語弊があるかな、走り出したときに思ったよりは気を使いません。
 もちろん、有り余るパワーを制御することや死角の多さに対して独特の緊張感はありますが。
 もちろん、2ペダルなだけで基本はMTですからギアを自分で変える必要はありますが(完全オートマチックモードもあります)、あとは死角の多さと車幅、ペダルの重さにさえ気をつければ(つまり、このクルマの癖に慣れてしまえば)、不思議と結構普通に乗れてしまいます。

 ただ、乗り心地はけっこう硬め……っていうか、もうむちゃくちゃ硬い。
 昨日のGSはもちろん、E46のMスポーツなんかでも比べ物にならない。
 突き上げがモロに来るので、なんかもう、このクルマ実はノーサスなんですよって云われても、ああなるほどねって思える感じさえします。

 んでもって、普通に50〜60キロくらいで走ってても、そこからちょっとアクセルを踏むだけで異次元の加速……なんですが、ハイパワーすぎるのともしなにかやらかしたらえらいことになるという恐怖感が勝ってしまい、とてもじゃないけど踏み込めませんでした。
 この恐怖感があるうちは、サンバーで100キロ出すのより難しいかもしれない。
 それでも、自分の足でレーシングカーサウンドを奏でられるのは、もうほんとにすごい興奮するよ。
 短い試乗でしたが、ほんとに貴重な、そしてエキサイティングな体験でした。

 だからもう、乗ってるときは、助手席でも運転席でも終始笑顔。笑顔どころか、思わず声を出して笑い出したくなります。
 っていうか、今コレを思い出しながら書いてるんですが、書きながらニヤニヤが止まりません。
 もうね、この感動っていうかなんていうか、なんて云ったらいいのかわかんない。
 楽しい、とかそういう次元の話じゃなくて、もうなんだろう、ホントに興奮しすぎて笑いが出ちゃうんですよ。
 アウディTTやポルシェもそうでしたが、ここまでじゃなかったですからね。

 このクルマに関しては、街乗りでの使い勝手がどうとか、荷物がどうとか燃費がどうとか、そういうことはどうでもいいです。
 荷物なんか積めません。運転席の後ろにちょっとある置き場に鞄が置けるのと、ボンネットの中にやっぱり鞄ひとつ入るくらいの大きさがある程度。
 でも、そんなもんどうでもいいんです。
 普通、クルマって、たとえば「買い物にスーパーにいくために」とか「旅行で温泉に行くために」とか、なにか目的があって運転するわけですよね。
 でもコレはそうじゃなくて、「運転するために」運転するクルマなんです。
 高速道路を走りたいから走って、それだけで帰ってくるような。
 だから手荷物なんか積める必要ない。
 もちろん、1泊2日くらいの旅行なら普通に行けるでしょうけどね。
 馬鹿馬鹿しいし無駄きわまりないんですけど、だからこそスーパーカーなんですよ。
 こんなクルマを買える人がゴルフに行くなら、メルセデスのワゴンとかのほうが荷物も積めて快適だと思いますから。
 だからもう、コレはクルマというカテゴリじゃなくて、「スーパーカー」という別の乗り物です。軽トラからマイバッハやロールスロイスまである、クルマというカテゴリで比較しようとしても、価値観がまったく違うから比較にならないんですよね。
 居住性、燃費、荷室の広さ、使い勝手……いろいろとクルマを評価するモノサシはありますけど、それを当てはめてもどうしようもないっていうか、それをスーパーカーに当てはめても、たぶん軽トラにも負けると思うんです。
 そうじゃなくて、スーパーカーにはスーパーカーのモノサシで測んなきゃいけない。
 残念ながら、スーパーカー初体験のあたしは、そのモノサシを持ってないんで、評価のしようもありません。
 ほいでもって、たぶんこの「スーパーカー」というカテゴリに属すことができる乗り物って、世界中探してもほんとに限られてくるのではないかなと思います。

 とにかく、運転席に座るたびに……いや、下手すれば見るだけでスーパーな気分と、脳内麻薬が噴出するような興奮を覚えられればそれでいい。
 スーパーカーって結局のところ、実用性と、下手したらサーキットでの速さみたいなものまで切り捨てることから始まるんだと思います。
 もちろん実用性やサーキットでの速さもあってスーパーカーという認知をされてるクルマもたくさんありますから、こんな単純なことではないんでしょうけどね。

 んで、そういう視線で見ると。
 値段もそうですし、スペックもそうなんですが、こんなの、いい意味でも頭のリミッタが外れてなければ絶対乗れないですって。
 まず、そんな汎用性のないクルマに、2400万円というきょうびマンションや下手すれば一軒屋が買える金額を出すことからはじまって、このとんでもないスペックの乗り物を公道で走らせること、行き交う人々の視線に耐えること、このパワーを全開にしてやりたい気持ちを抑えること、ぜんぶがぜんぶ普通の人間じゃできない。
 んで、それができる人が心底うらやましい。ホントに。

 買うなら……っていう仮定が今すぐに意味があるのかどうかはともかく、4WDのLP560-4のほうが安心できるかもしれないですね。4WDモデルはその名前のとおり10馬力アップして2600万円くらいみたいです。
 とくに雨の日なんかだと、2輪駆動だとあたしくらいの技術じゃ怖くて乗れないかも。
 まあ、この手のクルマは、雨の日に乗るようなものではないんでしょうけどね。

 正直なことを云えば、コレ、むちゃくちゃ欲しいです。
「なんか欲しい」とかじゃなくて、いつか絶対に自分で買って乗りたい。
 そういう目標ができた感じ。
 見てすぐにわかる問答無用のカッコよさと、こんな興奮を味あわせてくれるツールなんてほかにないですぜ。
 中古だと1500〜1800万円くらいだそうなので、新車は無理でも中古は死ぬ気で働いて死ぬ気でカネを貯めれば、時間はかかるけど買えないことはないかもしれない。
 コレをいつでも好きなときに、たとえばちょっとストレスが溜まった夜にコレに乗って首都高へ行って、あのレーシングサウンドをバックに走って帰ってこられたら、こんなに幸せなことってないよな、っていう。
 正直、乗り終わった後、なんとかローン+残価設定とかで、人生捨てる覚悟で買えないもんかと本気で思ったんです。
 さすがに我に返って思いとどまりましたけど。危なかった。

 かえすがえすも、それができる人っていうのがホントにうらやましいです。
 あたしは別に、今まで取り立てて金持ちになりたいなんて思ったことないですが、今日はじめて「カネがあればなあ!」って思った。
 クルマで興奮するっていうのは今までいくらでもあったけど、やっぱりコレはちょっと別次元。
 実用性のあるクルマ一台と、コレが一台車庫に収まってたら、いろんな意味で人生が変わるんじゃないかなって、大げさでなく思いました。

 なんだろう、ひとつ夢ができたかな、っていう感じでした。
 いやあ、すごいぜ、スーパーカー。
 いつか絶対乗ってやるからな。
posted by TAKAMI Yui at 00:29| Comment(0) | 試乗