2013年02月07日

小笠原諸島・父島ツーリング(3)

 暗くなってもときどきデッキにでて海を眺めていると(ほんとに夜になるとデッキに出られなくなりますが)、いまふつうに生活している中ではなかなか感じることができない「ほんとうの闇」が感じられます。
 いくら目をこらしてもなにも見えない、その先になんの光もない闇って、子どものときに感じていた恐怖がちょっとだけ再来してくるのですよね。
 これって、田舎に行っても味わえない、海の上だからこそ感じられる感覚だと思います。
 もともとわたしは海を見るのが好きなので、いくら見てても飽きませんでした。
 そしてそのまま空を見上げると、地上では見られない、まったく光に邪魔されない満点の星空!
 写真や映像では表現できない、体感するしかない感動ってまだあるんだなっておもいました。

 で。
 実はこの「体感するしかない感動」っていうのが、今回の小笠原遠征のおおきなテーマだったりします。

 食堂で軽い食事をして(島塩ラーメン。700円くらいだったかな)、じぶんのスペースに戻り、持病のくすりと酔い止めを追加で飲んでごろんと横になると、少し眠くなってきまして。
 iPadで動画をみたりしつつ横になっていたらいつのまにか眠ってしまい、とちゅうで何度か軽く目が覚めたものの、揺れとかで起きるというようなことはありませんでした。
 もちろんですが、この間は一切電波もはいりません。そもそも夜なので外部デッキにでられません。

 朝、目が覚めて外部デッキへ出ると、あきらかに空気がきのうとちがいます。
 都心の夏の暑さとはちがう、南国特有の強い日差しとからっとした暑さというか、空気そのものが暖められている感じというか、そういう雰囲気。
 あ、きたんだな、っていうのが体でわかる瞬間でした。

 9時からは昨日のうちに申し込んであった船内見学。
 これ、事前に申し込んでおくと操舵室を見学できるというものでして、普段はみられないおがさわら丸の心臓部が見学できます。

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 申込受付は出港してしばらくしたところで開始されるのですが、特に受け付け開始とかそういうのをやりますというアナウンスはないので、事前に知らないと知らないままおわってしまうというマニアックな(?)イベントです。
 にもかかわらず、先着順受付なので、出港してすぐに受付前にはちょっとした列ができるくらいの人気があります。
 まあこんなの、めったにない機会ですからね。
posted by TAKAMI Yui at 23:00| Comment(0) | 旅行

2013年02月06日

小笠原諸島・父島ツーリング(2)

 ……で、どうだったのかといえば。
 結論からいえば、三宅島へいったときに乗ったかめりあ丸よりも船が大きい分快適でした。いや、別にかめりあ丸が不快なわけではないのですけれども。
 もちろん波が来れば揺れますが、脳みそががんがん揺さぶられるような揺れではありません。だいぶおちついています。
 もちろん酔い止めは必須ですけどね(実際、すごい勢いで戻している子どもが何人かいましたから)。

 およそ1万円ほどのアップで個人ベッドがある特2等がコストパフォーマンス的にいちばんいいのでしょうけれど(もちろん1等とかはもっといいでしょうけれど、やはりお値段は高くなります)、さすがに人気どころですぐ埋まってしまってなかなか取れません。わたしが行った閑散期ですらダメでした。
 もちろん、まったく取れないはずはないので、閑散期の早い段階で予約すれば、そんなに労せずに取れてしまうでしょうけれど。
 ちなみに、2等室は秋口でもかなり強くエアコンが利いているので、寒がりの人は上着を一枚持っていったほうがいいかもしれません。

 ちなみに、特2等室がどうかはわかりませんが、2等の部屋では東京湾内でも基本的に携帯電話は入りません。携帯電話を使いたいなら、窓際まで行くか、デッキに出る必要があります(そもそも通話は迷惑なので論外ですが、iPhoneとかも使えません)。
 東京湾を出てしまうと、デッキでも入らないところが出てきます。

 コンセントは、2等室の壁際にもいくつかあるので、運がよければ2等でも手軽に使えますが、これはほんとに位置次第なので望み薄。
 でも、船のあちこちにコンセントがあって、わたしが乗ったときには使われていないところもいっぱいありました。携帯電話やパソコンの充電には困りません。

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 ベンチの横とかつかいかってのいいところは割とうまってしまっているのですけれど、ちょっと充電、くらいならけっこうどこでもできてしまいそうです。
 ねんのためにテーブルタップをもっていったのですが、これは正解でした。
 結果的にモバイルバッテリを船内ではいちども使わなかったくらいですから。
 これはおがさわら丸だけでなく、いわゆる長時間乗るフェリーや客船共通ですが、数あるコンセント資源をみんなで使うために、テーブルタップかタコ足分岐はもっていったほうがいいでしょうね。ひとりで独占してしまうとほかのひとが使えなくなっちゃいますから。
 もちろん、繁忙期がどうかはわかりません。さすがに船が混む繁忙期はちょっと使いづらいところも出てくるかもしれませんので、その場合は早めにコンセントを確保するしかないですね。
 どっちにしても、コンセントに挿しっぱなしで機器を使い続けるのは結構難しいと思うので、なるべくバッテリ駆動できるもののほうが便利だとは思います。
 特2等とか、ましてやその上のクラスならそのへんは心配ないでしょう。

 とまあ、そんなですけどいちおう客船クルーズの気分は味わえますし、船で長い時間移動するなんて、いまのせわしない生活の中ではなかなか味わえることではないでしょうから、案外楽しめてしまうものです。
 実際、昼の間はデッキに出て海を見ているだけでも時間は過ぎていきますし、デッキに出られない夜も船内を歩きまわったりしていると結構時間は過ぎていきます。
 この船はたまたま大島に寄港する船だったので(本来、おがさわら丸は竹芝から父島まで直行です)大島に寄港し、あとはずっと外洋。
 三宅島到着(というか、通過)は16時頃でした。
 およそ6時間でついてしまったことになりますね。
 前回のかめりあ丸による三宅島行きでは、夜の10時に出て朝の5時についているわけですから、船が大きい(エンジン出力が大きい)おがさわら丸のほうが早いのですね、やっぱり。
 三宅島のそばを通り過ぎ、さらに進んでいくとauのiPhoneが完全に圏外に。
 それまでは辛うじてつながっていたのですが、それもアウトです。
 auがダメならドコモは?と思い、モバイルルータをもってきてみたら、八丈島との真ん中でもちゃんと3本アンテナたっててすごいなあと。もちろん普通にデータ通信もできます。

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 ただ、もうすこし進み、八丈島を離れるとこれも通じなくなり、外界との通信手段が完全に絶たれたのが19時頃でした。
 ここから先は完全に密室、外部との連絡手段はありません。
posted by TAKAMI Yui at 13:18| Comment(0) | 旅行

2013年02月01日

小笠原諸島・父島ツーリング(1)

 なんか、大島の文章を書いたときに思って、せっかくだから書いとこう、みたいな。
 もう去年の秋口の話なので、ぜんぜんリアルタイムではないのですが。
 まあ、めったにいけないところではありますしね。

 でですね、わたしはこう、島って好きなんですよ。
 島ってなにかこうほかの世界と隔離された感じがする、というか、特別なところにきた感じがするんですよね。
 旅ってある意味非日常を味わうものですから、この島ならではの独特の隔離感って、すごくいいなあと思うんです。
 最初は佐渡、次は三宅島。
 練習がてら徐々に距離を伸ばしていき、やはり究極の目的はといえば、小笠原諸島、父島です。

 同じ東京都内でありながら、三宅島の9時間をはるかにこえる乗船時間、25時間半。
 地図を見ても、もはや「絶海の孤島」以外の何者でもありません。
 これだけ交通網が発達している現代社会で、飛行場はなく、丸一日以上かけて船でしか行けないという、いま日本国内にこんなとこほかにないでしょう。海外でも少数だと思います。

 去年の秋口、夏休みがぎりぎり消滅前にとれたのと、これに有給を1日足してむりやり6連休をつくり、旅行計画をねじ込んだのがこれのおよそ一ヶ月前。
 いまかんがえると、どうやってとったのかさっぱりわかりません。やればできるものです。それだけにかえってからえらい目にあいますが、それはまた別の話です。

 実は、夏休みがとれた時点で旅行に行くこと自体は決めていたのですが、どこに行くかは、最初はそれこそ北海道にしようかとか九州にしようかとかいろいろ考えていたのです。
 ですけれど、やはり6連休でなくてはいけないところといえば小笠原。北海道九州は3泊でもいける!みたいなことになり……。いやまあ、九州の実質日帰りも相当無理はあるんですけどね。

 というわけで、休みがとれたその日に旅行代理店に向かい、おがさわら丸のチケットを購入してきました。
 本当は特2等が取りたかったのですが、それはとっくに売り切れ、普通の2等しかないとのこと。
 だいじょうぶかなあと思いはしたものの、仕方がないのでそれで決定。
 宿も予約し、準備完了です。

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 宿は旅行代理店では予約できなかったので(正確には旅行代理店で予約できるのがお値段お高めの父島ホテルだけだったので)、父島観光協会のWEBページから適当に宿をさがして電話で予約しました。

 もちものとしては、前回三宅島で使ったモバイルバッテリのほか、もう一台アマゾンで大容量のモバイルバッテリを購入、2台体制にしました。
 とりあえず今回使えればそれでいいので、安物でもそれなりの容量のものを。
 あとはノートパソコンと、万が一iPhoneが壊れたりしたときのための使い古しiPhone3GSとモバイルルータ、iPad。
 カメラも万が一のためにメインとサブ2台もち。
 ……心配性なんです。
 結果的にはこんなに持っていっても無駄なだけになってしまいましたが。
 荷物は軽いに越したことはありません。

 で、いよいよ当日。
 芝浦ふ頭についたのは朝の8時半でした。
 すでにふ頭にはおがさわら丸の雄姿が見えます。
 おー、あれに乗るのかーと思うとちょっとテンションもあがってきます。

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 父島も東京ですよ。念のため。

 おがさわら丸の出航は10時ですが、乗船券の引き換え手続きとか、バイクを持ち込むので、それの手続きも済ませなければなりません。
 あと、なにより、おがさわら丸の2等は先着順で上のデッキから割り振られるので、早めに手続きをしないとどんどん下のフロアにおいやられてしまうんです。

 これはちょっとわかりづらいかもしれません。
 ネットを調べれば出てくることではありますが、いちおうここでもふれておきますと。

 おがさわら丸の2等席は、いわゆるフェリーのようなマットが敷いてあるだけの畳一畳ぶんくらいのスペースです。

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 これのひとつがひとりぶんですね。
 見るからに大変そうです。はじめて見た人は、「ここで丸一日以上過ごすのか!」と絶望的な気分になること請け合い。
 実際、一日中ここにいるわけではないですし、結構好きに動き回っても楽しいので、そんなに大変ではないのですけれどね。
 ただまあ、わたしが行ったのはいわゆる閑散期ですから、夏休みシーズンとか年末年始とかゴールデンウイークとか、繁忙期はけっこう大変かも。
 とれるなら特2等がいちばんコストパフォーマンスがいいです。

 で、こういう感じのマットが並んだフロアが、Cデッキ・Dデッキ・Eデッキと3階層に分かれていまして、Cだけが地上(といっていいのかわかりませんが)で、小さいながら外が見える窓があります。
 DとEは地下で、窓がありません。
 また、船底に近いので、揺れも激しくなりますし、エンジン音もうるさくなります。
 船の入り口はCデッキのあるフロアなので、Cデッキなら重い荷物を持って階段を上がったり下ったりする必要はありませんし、レストランも船外デッキへ出る扉も全部同じフロアにあるので移動も楽です。

 ……というわけで、2等しかとれなかったら、なんとしてでもCデッキを確保したい!ということになります。
 ところが、チケット発券時には、座席や場所は決定していません。

 おがさわら丸に乗船するときには、まず窓口でチケットを乗船券に引き換えます。
 このとき、乗船券のはじに整理番号が打ってあります。
 この整理番号が座席の番号なのか……というと、そうでもなくて。
 乗船前に乗り場の前に、1〜100番までの整理番号をお持ちの方はこちら、101〜200番まではこちら、みたいな感じでプラカードが立ち、それぞれの整理番号に対応する列に並ぶことになります。
 たとえば、30番の整理番号をもらったら、1〜100の列に並ぶわけですね。
 あとはこの並んだ順番に乗船し、乗船する際にようやく座席番号がもらえて、これに対応する番号のところが26時間を過ごす自分のスペースになる、というかんじです。

 つまり、Cデッキ(というか、早い番号)を確保するには、
1)チケットを乗船券に変える手続きを早めに済ませて若い整理番号をもらい、
2)その整理番号を持ってなるべく前に並ぶ
 という2段階が必要になるんですね。
 ……といっても、100番以内の整理番号がもらえれば、たいていはCデッキにいけたようでしたが。

 わたしも事前にその情報は調べてあったので、乗船券引き換え開始の8時半には列に並び(前には30人くらい並んでいました)、早めに諸手続きをすませて、無事Cデッキを確保できました。

 そうしてとったポジションは、すぐ上は荷物置きで、さらにはじっこなので出入りも気を使わなくていいという最高の場所でした。

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 見ていると、集団できているひとは奥のほうの割とふべんな場所に固められ、ひとりのひとははじっことか荷物置き場のちかくとか便利な場所に振られていることが多いみたいです。あくまで見た感じですけれど。
 それもふくめて、早めに並んでおいて損はないということですね。

 荷物を置き、酔い止めの薬を飲んで、デッキで出航を待ちます。
 鐘の音と汽笛が鳴り、ゆっくりと船が陸を離れました。
 いよいよ26時間近い航海のはじまり。
 もう逃げようったって逃げられませんし、降りたくても降りられません。

 続く。
posted by TAKAMI Yui at 17:19| Comment(0) | 旅行

2013年01月22日

四国・山陰旅行 後編

 前回の続きです。
 出雲大社で参拝を終え、近くの店で出雲そばなど。

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 とりたててすごくおいしいわけではないのですが、なんとなく食べたくなるのですな、これ。
 この時点で15時半、だいたい東京までは850キロ程度。
 時速100キロ換算でおよそ9時間、多く見積もって10時間ってとこでしょうか。
 ということは、だいたい深夜1時くらいには着くということです。
 翌日は普通に仕事なので、それくらいについていたいところです。
 で、出雲を出発すると、なんとなく入ってくる「東京で大雪が降って交通がマヒしている」という情報。
 電車は片っ端から止まり、どうやら大変なことになっている様子。
 高速道路も多少渋滞してるかな、でも夜になればある程度解消されてるだろ、と思いつつ、ひたすら走ります。

 珍しくこれといった渋滞もなく、順調に東へ東へ。
 このままいけばいい感じの時間にはつけるかなーなどと思いつつ、新名神から東名に入ったあたりで入ってきた電光掲示板の「東京インター雪渋滞50キロ」の文字。

 ……50キロ?

 なんかの間違いかと思ったのですが、次に出てきた掲示板にもまた「50キロ」。
 ただ、カーナビの到着案内時刻はいままでと変わらず(渋滞があればそれのぶんが加算されるはずなので)、どういうこっちゃ?と思ったのですが。
 そこで、とりあえずサービスエリアにクルマを入れ、遠方の交通状況を見てみた……ら。

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 もうガタガタ。

 東名は御殿場から横浜町田インターまでほぼびっしり渋滞していて、これが渋滞50キロでしょう。
 仮にその50キロを抜けたとしても、その先の首都高3号渋谷線が通行止めになっていて、都心方面にいけないらしいと。
 首都高4号新宿線は生きているようですが、中央道は八王子から上野原までしか生きておらず、そこから先は通行止め。
 つまり、いまいる新東名静岡SAからスムースに高速道路を使って抜ける道というのは全滅している、ということです。
 しばらくして50キロから47キロまで減りましたが、まあ、スズメの涙ですね。

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 このときようやく、この状況が想像以上にまずいことになっていることに気付きました。

 とれるルートはいくつかあります。
 まずは素直に東名の50キロに並ぶこと。
 これがもっとも簡単ですが、時間はまったくわかりません。というか、たぶん明日の朝確定でしょう。どちらにしても3号線が止まっているわけですから、どこから先、4号線に抜ける環八や環七がすんなり通れるとも思えません。
 もうひとつは、神奈川の湾岸を経由していくこと。
 首都高速も神奈川線の一部が生きており、神奈川線経由であれば都心環状から7号小松川線に抜けられそうです。
 また、それに接続する横浜新道も生きていますから、御殿場で降りて138号線で芦ノ湖をかすめ、箱根を経由して西湘バイパス、新湘南バイパスを経由していけば、わずかな一般道(藤沢バイパス)を抜けるだけでいけそう。
 箱根超えの道の混雑状況がわかりませんが、西湘、横浜新道は渋滞はないようで、藤沢バイパスもわずかに渋滞しているだけなようです。
 そしてもうひとつが、同じく御殿場で降りた後、少しだけ北上して山中湖を経由、国道413号道志みちを抜け、八王子バイパスまで行き、八王子から高速道路を使う方法。
 これは八王子バイパス近辺がやや混んでいるようですが、それ以外の渋滞はなさそうです。

 基本、とれるルートはこの3通り。
 ほかは大渋滞で身動きが取れないか、完全に通行止めになっているかどちらかです。

 まず考えたのは、何度か通ったことがある道志経由でした。
 ここ、昼間でもおっかないような道ではあるのですが、それだけに交通が集中するようなことはありません。
 ただ、それだけ雪深いってことになると、通行止めになっていたりはしないかなあ?という不安がないわけではありません。
 また、距離はけっこうあります。

 ということで、本命になってきたのがもうひとつ、湾岸経由です。
 これだと距離も短く、渋滞時間もわずかで済むと。
 当初の予定通りに帰るのは無理にしても、夜が明けるくらいには帰れるのでは?と思いました。
 箱根の峠が通行止めになっていたらアウトですが、それは道志経由でもいっしょです。
 いちかばちかですが、御殿場で降りて南下、箱根の峠を越えるルートをとりました。

 ……ところが意外や意外、箱根の峠道はがらがらで、ほとんどクルマはいません。
 雪深いので冬タイヤでなければ走れないのが逆に幸いしているのかも。
 もちろん雪は積もっているのですが、履いているスタッドレスで走れないほどではありません。
 渋滞どころではなく、あまりにもするするっといってしまったので逆に不安になるくらいです。
 箱根の駅前を超え、西湘バイパスに乗ってもクルマはほとんどおらず、スムーズです。
 これならたいして時間かからずいけるのでは? ルート正解だった!と思った……のですが。

 西湘バイパスを降り、新湘南バイパスに入ろうとしたところ、これが雪で通行止めになっておりました。
 まあ、それは仕方ないので一般道経由で1号線に出て藤沢バイパスに入った……ところで、クルマの流れが完全に止まりました。完全渋滞です。
 Googleの地図による渋滞情報でも渋滞しているエリアではないですし、ナビもここが渋滞しているということは云っていません。
 しばらくすると「渋滞が発生しています」とか云いだしますが、それでも抜けるのに10分、とかいっています。

 でもこれ、かなりまずいタイプの渋滞だというのは感覚的にわかりました。
 とにかく何十分も、1センチも動かない!
 30分くらいすると少し動くけど、100メートルもいってまた止まる。
 それの繰り返しです。
 典型的な「動かない渋滞」です。

 ナビやネットの渋滞情報では、この先すぐに渋滞は解消していることになっていますし、電話による渋滞情報でもここの渋滞情報はやっていません。「渋滞していないことになっている」のです。
 つまりこれ、あまりにも異常事態すぎて、渋滞情報がおいついてないのですね。
 情報を利用しているようで、完全に情報にしてやられた、という感じでした。

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 ここから先はもう地獄です。
 一般道とはいえ普段はバイパスですから、路肩に止められるスペースはなく、センターラインのかわりにコンクリートの壁があるのでUターンもできません。
 つまり、もう戻ることもできないし、ちょっと眠いからはじっこにとめてやりすごそう、もできないんです。
 もちろんトイレもなければ自動販売機もありません。
 この渋滞がいつまで続くのか、すぐに解消するのかもわかりませんから、エンジンをつけっぱなしにするわけにもいきません(燃料がなくなっちゃうかもしれませんからね)。

 同じように考えたクルマはトラックが多かったらしく、先はまったく見通せないのもまたつらいんですね。
 この先が動いているのか、止まっているのかもわからない。
 ただただ自然に動くのを待つのみで、それもいつ動くのかもわからないから、うとうとするわけにもいかない。

 途中、待っている間に寝てしまう運転手が続出し、前が動いても走らないトラックも多数。
 それによってさらに渋滞は加速。

 どうやら、藤沢バイパスの先にそれなりの坂があって、ここが完全に凍結しているらしく、夏タイヤのクルマが登れずに何台も立ち往生しているとのこと(これも不完全情報です)。
 ちょっとでも雪降ったら夏タイヤで出てくるな!と思うのですが、そんなこと云ってても仕方がありません。
 深夜0時くらいに藤沢バイパスと新湘南バイパスがぶつかるところにいて、そこから横浜新道の戸塚入口までおよそ10キロ程度の道のり、普段なら10分もあればつくような道ですが、結果としてここを抜けるのに9時間(!)かかりました。
 高速道路に乗れたのは完全に夜も明け、朝の時間帯です。

 これは、トラックの運転手が前まで見に行って、その状況を後ろのトラックの運転手に伝えているのがなんとなく聞こえたところによると、途中までは確かにその坂道を登れない複数台のクルマのせいだったのですが、あるときを境に完全に動かなくなったのは、トレーラが同じように坂を登れず、スリップしていわゆるジャックナイフになってしまったとのことです。
 もうそうなると立て直すのに膨大な時間がかかりますから、それで完全に止まっていた模様。
 それからしばらくの間も止まっていて、ほぼ完全に凍結している左側車線は使わずみんな右側の車線に並んでいたのですが、左側があいていて右側が詰まっているのももったいないからと思いきって左に出てみたら、なんてことはない、わたしの前のトラックの前に一台、某クロネコ運送の大型トラックがいて、そのトラックの運転手が運転席で寝ているらしく、前は完全に空いているのに動いていないのでした。
 大型トラックなので先が見通せず、かわしていくこともできなかったんですね。
 ので、その横をするするっと抜けていくと、うそのように流れていまして。
 つらいのはわかるけど、ああいう行動ひとつで膨大な迷惑がかかるといういい例ですね。

 結局、家に帰りついたのは朝の10時。
 もちろんそのまま寝ないで仕事に行きましたとも。

 いやはや、たいへんでした。
 正解は道志みちだったのかなあ。
 正解なんかなかったような気もしますが。
posted by TAKAMI Yui at 12:43| Comment(0) | 旅行

2013年01月21日

四国・山陰旅行 前編

 少し前になりますが、うまれてはじめてカーフェリーを使いました。

 いえ、フェリー自体は何度も乗ってますが、クルマごと運んだのははじめて、ということで。
 東九フェリーという会社の船で、有明港から四国の徳島までいくものです。
 こちらを19時に出て、徳島着が14時とかですから、18時間近い航海ですね。
 小笠原の26時間に比べれば短いですが、この船ここからさらに北九州の門司港まで行くらしく、そこまでだと小笠原とほぼ変わらなくなります。

 さて、今回これを使ったのは、この会社でのキャンペーンで「マイカー割引」というものを行っていたからでした。
 これ、クルマ一台(5メートル以下)と同乗者4人の運賃まとめて20000円です。
 わたしはひとり旅なので同乗者はいないのですが、東京から徳島までの高速道路代が、ETCの深夜割引を入れても10000円ちょっとかかりますから、これにガソリン代を入れればだいたいとんとん、さらに運転する手間を考えればまあいいかなってところでしょう。
 そのかわり自走よりはるかに時間がかかってしまいますが。

 通常運賃と比べてもかなり安いですし、カーフェリーって当然運べる台数限られてますから、予約が埋まってるかもなあと思ったのですね。
 使おうと思っていたのは、1月の成人式含みの3連休で、土曜日出発して日曜日着、月曜日に戻ってくる感じで考えていました。
 帰省ラッシュも微妙にまだ残っている時期ですし、混むかなあと思ったのです。
 しかも予約したのは1週間前。半分あきらめていたのですが。

 さて、この東九フェリー、WEBサイト(http://www.otf.jp/)はありますが、WEBサイトからの予約はできず、電話か直接ターミナルに行くか、旅行代理店経由しかないようです。
 そこで予約番号に電話してみて、この日なんですけど空いてますか?というと、簡単に予約できてしまいました。
 支払いも当日でいいようで、キャンセルのときはキャンセル料もかからないみたいです(旅行代理店を通したときだけキャンセル料がかかります)。

 あまり混んでないのかな?とは思いつつ、いざ当日。
 伊豆大島等へ向かう船は竹芝の客船ターミナルから出るのですが、上にも書いたとおり、これは有明のターミナルから出ます。

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 竹芝の客船ターミナルは、それこそこれから船旅に出るんだ!という風情なのですが、ここはなんというかトラックターミナルです。
 見渡す限りのトラック。
 その先にこれから乗るフェリーが停泊していて、そこにトラックがガンガン積み込まれていきます。

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 乗用車ははじっこのほうにぽつんと固められていました。
 門司行き・徳島行きで駐車スペースが分けられていて、徳島行きはわたしの前に1台。
 門司行きは3台くらい停まってたでしょうか。

 手続きをしに、ターミナルの中に入ってみると、

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 ゴーストタウンのような風情です。
 空いている窓口はこのひとつだけで、あとはしまっています。
 竹芝のように売店などがあるわけでもなく閑散としていて、喫煙スペースで煙草を吸っている人が二人、待合スペースにいる人が一人。
 喫煙スペースの人はトラックドライバのようでしたので、どうやらクルマ抜きで乗船する人というのはこの一人だけのようでした。
 すいてるどころの話じゃない。

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 クルマに戻り、乗船を待ちます。
 その間時間があったので、船の写真を撮ってみたり。
 18時半から乗船がはじまりますと言われたのですが、トラックの積み込みが遅れていて、結局乗船開始は19時前でした。
 この時点で並んでいた乗用車は20台くらいだったでしょうか。
 ほとんどが門司行きだったようです。

 クルマを誘導されるがままに駐車スペースに入れます。
 こういう光景はなかなか新鮮ですね。

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 で、客室へ。
 この東九フェリーの東京〜徳島〜北九州便には「カジュアルフェリー」と「スタンダードフェリー」があり、奇数日出発はカジュアル、偶数日出発はスタンダードと入れ替わりで運航されているとのこと。
 わたしが出発したのは12日ですから「スタンダード」です。
 これ、いわゆるカーフェリーといって思い浮かべるアレで、解放スペースがあり、そこに毛布と枕でゴロ寝するというやつです。
 等級をアップさせれば部屋が変わりますが、それでも1人部屋というのはないらしく、さらにアップ額が大きいので、それなら別に2等でもいいかと思ってそのまま。小笠原へ行った際にも似たような環境で26時間過ごしましたから、ま、大丈夫でしょうと。
 結果的にはこれがよかったのですが、それは後でわかる話です。
 ちなみに、もうひとつの「カジュアル」は、かめりあ丸などでいう特2等寝室……つまりセパレートになっているベッドのみで、これには1等や特等などがありません。が、2等の料金でセパレートのベッドがとれるので、ある意味お得なのかも。

 ……とまあ、これだけ聞くと、「じゃあ、カジュアルのほうが圧倒的に得っていうか、スタンダードが割り振られたら大損じゃん!」と思う人もいるかもしれません、というか、この手のフェリーに乗ったことがある人なら誰しもそう思うでしょう。
 あの解放スペースにぎゅうぎゅう詰めになって移動するのって想像以上につらいですからね。
 ところがそうではないのですなあ。

 まあ、なにはともあれ、これを見ていただければわかるかなと。


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 この空きっぷりです。
 これ別に出発前の誰もいないときに撮ったとかいうわけではなく、ついぞ最後までこんなかんじでした。

 つまりもう、ぜんぜん人がいないんですよ、この船。
 結局この日、2等船室を使っていたのは10人くらいで、そのうち半分くらいは移動のしやすい前のほうの区画にいたので、1つの区画をまるまる一人で専有できるんですね。
 当然コンセントもありますし、テレビもあります。
 これなら狭苦しいベッドよりもぜんぜんいいのではないかなと。
 んで、これが閑散期ならともかく、連休の日ですからね。
 おそらくこれが混むのって、年末年始とかゴールデンウイークとか、よっぽどのことではないかなとおもいます。
 結果、1区画をそのまま一人で占有し、実に快適に広々と過ごせました。

 ただ、おがさわら丸やかめりあ丸などの客船に比べると明らかに船が古く、エンジン音が大きかったり壁からビビリ音が出ていたり結構激しくゆれたりするので、酔い止めの薬は必須かもしれません。さっさと寝てしまえれば快適だと思います。

 船内は基本的になにかあるわけではないのですが、うどんが食べられる売店が夕食朝食の時間限定で出たり、それ以外の時間もカップめんなどの自販機がありますので(このカップめん、船内料金の割には安く、100円で買えるので結構お得です)、食べ物に困ることはないでしょう。
 わたしは使いませんでしたが、お風呂やシャワーなんかもありました。
 装備は充実していますね。

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 翌日、少し遅れて徳島港着。
 四国を少し散策し、瀬戸大橋を渡ります。

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 こちらから渡るのははじめてかもしれないなあ。

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 そのまま山陽道・岡山道・中国道・米子道と走り、さすがにこう長いこと風呂に入ってないのも気持ち悪いので、途中にあった湯元温泉という温泉で入浴。
 さっぱりしたところで出雲方面へ向かい、島根県石見銀山のそばの「道の駅ロード銀山」という道の駅にクルマをとめて一泊。

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 ここもさすがに冬の山陰、寒いのですが、リアベッドにちゃんとした布団(簡易タイプのものではなくて、家で寝るときに使うような厚手のもの)を積むようになってから、FFヒータなしで寝られるようになりました。
 宮崎に行った時もこれでいけましたが、宮崎にくらべて気温が低い山陰でもいけましたから、よほど気温が下がらない限りはこれで大丈夫でしょう。
 キャンピングカーらしい旅ですね。

 で、翌日、出雲付近をふらふらして出雲大社へ。
 昼過ぎでしたが、すでにだいぶ人の数も落ち着いてきており、駐車場にもすんなり入れてすんなり参拝できてしまいました。

 目的はこれでしたので、いちおうこれで今回の旅行は完了です……が。
 このあと、とんでもないことに巻き込まれることになろうとは、このときは予想もしなかったのですね。

 というところで、次回へ。
posted by TAKAMI Yui at 18:06| Comment(0) | 旅行